OHANA通信vol.20 土用の丑の日って?
🌺Aloha E Komo Mai🌺
OHANA接骨院いんちょ白石です🏝
7月21日の診療中に患者様数名から夕飯のメニューがウナギだと聞きました。理由は土用の丑の日だそうです。
なぜ?土用の丑の日なのか?
なぜ?ウナギを食べるのか?
患者様から質問されました。平賀源内の事くらいしか知らなかったので、詳しく調べてみたので、おヒマな時にでも読んでみて下さいください✌🏽
さて、四方山話…
〜土用の丑の日とは?〜
まず、「土用」は立夏、立秋、立冬、立春直前の18日間の「期間」を示す言葉です。
そして、昔の暦では日にちを十二支(子、丑、寅、卯…)で数えていました。
つまり、土用の丑の日とは、土用の期間におとずれる丑の日の事を指しているのです。
土用は毎年違うので、土用の丑の日も毎年変わります。
更に、土用の丑の日といえば夏のイメージが強いかもしれませんが、下記にある通り年に何回かやってきます。
立夏、立秋、立冬、立春それぞれに土用があるので納得ですね。
いずれにしても、土用の丑の日は「季節の変わり目」といえます。
ちなみに、土用の丑の日と土曜日とは関係ありません😁
【2020年の土用の丑の日】
1月23日、4月16日、4月28日、7月21日、8月2日、10月25日、11月6日
【2021年の土用の丑の日】
1月17日、1月29日、4月23日、7月28日、8月1日、10月20日、11月1日
2019年は夏の土用の丑の日が一回だけで、7月27日(土)が「一の丑」です。
2020年は夏に土用の丑の日が二回あります。
この場合は7月21日を「一の丑」、8月2日を「二の丑」と呼びます。
7月21日はもう過ぎてしまいましたが、もう一度チャンスが8月2日にあります。このブログを読んで土用の丑の日を理解した上で楽しみましょう😋
このように、一年に何回か土用の丑の日が訪れますが、最近では土用の丑の日といえば夏というイメージではないでしょうか。
〜土用の丑の日にウナギを食べる意味〜
7世紀から8世紀に編纂された「万葉集」には、下記のようなウナギを詠んだ歌があります。
【石麻呂に吾もの申す夏痩せによしといふものぞむなぎとり召せ】大伴家持
夏痩せにはむなぎ(ウナギ)を食べると良いと石麻呂という人物に勧めている歌です。
昔から体調を崩しやすい夏にはウナギを食べて栄養をたっぷり摂ろうという考えがあったのですね。
いま土用の丑の日にウナギを食べるのも、土用の丑の日は季節の変わり目にあたる為に体調を崩しやすいので、合理的と言えます。
実際にウナギにはビタミンAやビタミンB群など、疲労回復や食欲増進に効果的な成分が多く含まれています。
夏バテ防止にはピッタリの食材といえるでしょう👍🏽
〜土用の丑の日、誰が決めたの?〜
ウナギを食べる習慣が一般的にも広まったのは1700年代後半、江戸時代でした。
一説によれば「夏に売上が落ちる」と鰻屋から相談を受けた蘭学者の平賀源内が店先に
【本日丑の日】
土用の丑の日うなぎの日
食すれば夏負けすることなし
という看板を立てたら大繁盛したことで、他の鰻屋もマネするようになったとか…
この「本日丑の日」は、日本初のコピーライティングともいわれています。
〜うなぎ以外の食材も良し〜
ウナギ以外には「う」のつく食べ物がよいといわれています。
「丑の日」の「う」ですね。
例えば、うどん うり 梅干し ウサギ 馬肉(うま) 牛肉(うし)など。
いずれも栄養価が高い、または食欲がなくても食べやすい食材ばかり。
平安時代から室町時代には「めぐり」という水団(すいとん)や小豆、ニンニクを食べていたと伝わっています。
食べて元気をつけよう‼️というのは、時代に関係なく共通のようです。
〜食べ物以外の風習〜
「栄養がある食べ物」以外にも、土用の丑の日にまつわる風習があります。
【新潟県湯田上温泉♨️】
さまざまな効能があり「薬師の湯」と称される湯田上温泉。土用の丑の日に「丑湯」を楽しめば、一年無病息災で過ごせるといわれます。
【薬狩り】
幕末の志士、土方歳三の生家が販売していた「石田散薬」では、薬草を摘むのは土用の丑の日のみと決まっていました。「病除け」や「厄除け」のたむ、土用の丑の日に薬狩りをおこなう地域は他にもあるそうです。
【きゅうり加持】
水分豊富なきゅうりにあやかり、暑い夏を乗り切るための祈祷儀式をおこないます。
きゅうりに厄災を封じ込めることで、無事に過ごせるそうです。
きゅうり加持は空海も執り行った儀式。
現在は小豆島の大観音、愛媛の永徳寺と栴檀寺、京都の神光院のきゅうり加持が知られています。
土用の丑の日には昔も今も同じ「元気で夏を越せますように」という願いが込められていますね。
夏はたっぷり栄養と休息をとり、秋の涼風を待ちましょう😊
〜おまけ〜ウナギの豆知識〜
※ウナギの語源
ウナギはかつて、武奈伎(むなぎ)という古称がありました。
そもそも語源としては…
・家屋の棟木(むなぎ)のように丸く細長いから
・胸が黄色(胸黄)だから
・ウナギをさばく際の〝むなびらき“に由来している
などの諸説があります。
ちなみに蒲焼の語源は、ウナギをそのまま棒に刺して焼いた形が蒲(がま)の穂に似ているからというのが有力な説となっています。
ウナギはどこで生まれてどこで育つのか最近まで全くの謎となっていました。
しかし、1991年の調査で産卵場がマリアナ諸島西方であることが特定されました。
産卵場は特定できたものの、生態は未だ不明な部分も多く、完全養殖に向けた努力が進められています。
〜関東と関西では調理法が違う〜
鰻料理は、関東と関西で調理法が異なります。
まずさばく際、関東は背開き、関西は腹開きです。
一説には関東は武士の文化が強く切腹を嫌ったこと、関西は商人の文化が強く腹を割って話すのが好まれたともいわれています。
そして関東では一度焼いて、蒸した後にタレをつけて焼き上げるのに対し、関西は蒸さずにそのままタレをつけて焼き上げるという大きな違いがあります。
〜鰻の蒲焼きの起源〜
18世期頃までは、ウナギは焼いたあと塩や味噌をつけて食べられていました。
現在のような蒲焼きの始まりとしては、18世期後半に千葉県銚子市にあるヒゲタ醤油が濃口醤油を作り、それをウナギの蒲焼きに使ってから広まっていったといわれています。
〜おまけのおまけ〜
〜絶滅の危機を迎えているウナギ〜
近年ウナギが絶滅の危機に瀕しています。
2013年に、環境省がニホンウナギを絶滅危惧種に指定。その翌年には、国際自然保護連合(IUCN)もニホンウナギ(アメリカウナギも)を絶滅危惧種に指定。絶滅危惧種IB類といわれる「近い将来における野生の絶滅の危険性が高い種」に選定されています。
1970年頃からウナギの漁獲量が減少していて、個体数も同様に減少し続け、市場でのウナギの取引量はここ15年で半分以下に減少。取引価格は3倍以上値上がりしています。
そんなウナギを守るために、国内外でウナギの資源管理に関する取り組みが推進され、国内企業では食品ロスの削減、代替え品の販売などの取り組みが実施されています。
養殖の研究も進み、最近では人工孵化させたウナギの稚魚を成魚まで育てる実験に成功。完全養殖へ前進しています。
ウナギは食文化のひとつ。「土用の丑の日」にはウナギを食べるというだけでなく、限りある資源を次世代へ継承することを改めて考えてみるのもいいかもしれませんね😊
〜まとめ〜
いかがでしたか?
今回は土用の丑の日の起源から現在のウナギ事情までご紹介しました。
いまや定番となったイベントも、由来や危機を知ると面白くもあり、考えさせられる面もありですよね🤔感慨深いといったとこでしょうか😋
鰻屋さんに並ぶのも良し、今はみんなのお祝いグルメなどで自宅に取り寄せて本格ウナギを楽しむ事も出来るので、よい時代になりました。
今年の夏もウナギを食べて乗り切りましょう‼️💪🏽
白石家の行きつけは亀有にある川亀さんです。8月に行く予定✌🏽😋
とても美味しいので是非一度食べに行ってみてね👍🏽
OHANA接骨院いんちょ白石でした。
おしまい😁